今後のお仲入りの予定

休憩時間である仲入りでは,このように気になる落語家について語らせていただきます。 それではメンバーのご紹介!(実際に取り上げる順番は異なります) 初代三遊亭圓朝 四代目橘家圓喬 三代目三遊亭圓馬 八代目桂文楽 五代目古今亭志ん生 六代目三遊亭圓生…

お仲入り(into四代目橘家圓喬)

お仲入り Vol.1 “妖刀村正”四代目橘家圓喬 慶応元(1865)年〜大正元(1912)年 <東京> 文楽,志ん生,圓生という昭和の三大落語家をして,口を揃えて「名人だ」と言わしめるのは橘家圓喬ただ一人です。ただ,大変な皮肉屋という性格が災いして,没す…

Green‐tea Break

家主のセリフは冒頭の1回のみです。ここから話が始まってゆくのですが,それがいかにも文学的な手法のようで気に入っていますw この噺は,大抵,半ば(職人が実際に引っ越す直前の部分)で切られます。けれど,この噺と『らくだ』だけは,最後まで聴きたい二…

本編

【Act Ⅰ】 大家「なんだい!なにか気に入らないのかい。別にいいんだよ。こっちは何もお前さん方に無理にここにいてもらおうってんじゃねえんだ。借り手はいくらでもいるんだからね。文句があるなら出てっとくれ!」 源兵衛(以下,源)「・・・どうでも…

プロローグ

仲入り前の大ネタです。 この噺を手がけていない落語家を探すことは難しいといえます。 上方では“借家怪談”というそうです。 なお,下の図は怪談『牡丹灯篭』のお露です。綺麗ですね。100席には“牡丹灯篭”は含まれず後で重なることがないので載せました。 幽…

お化け長屋

第5回 『お化け長屋』

Green‐tea Break

焼き塩とは,塩を焼いて加熱して,よりサラサラにしたものだそうです。 食材にまんべんなくつけられるなどの利点があるほか,殺菌効果もあるとか。 私自身はとても好きな物語です。

本編

【Act Ⅰ】 お花(以下,花)「もし,お武家さま」 侍「どうした。女中さんか」 花「はい。往来で失礼でございますが,実は,お願いがあるのでございます」 侍「うん,どうした」 花「わたくしは,江戸へ出て,今はそこの店(たな)に奉公しております。母…

プロローグ

演じ手の少ない噺です。筋がしっかりし過ぎていて,あまり演出の自由を与えてくれないからかも知れません。 ですが,聞くと江戸の悲哀を垣間見ることができる,大事な噺だと思います。 江戸文字

泣き塩

第4回 『泣き塩』

Green‐tea Break

「回り落ち」の典型的な噺です。現代風に言うと「夢オチ」ということにもなりますね。 でも,ここまで工夫されているのなら「夢オチ」も捨てたものではない気がします。

本編

【Act Ⅰ】 お光(ミツ。以下,光)「あんた,お起きなね。そんな所で寝たら風邪をひくじゃないか。あら,鼻から提灯を出してる。あ,なくなったよ。また出た。お祭りの夢でも見てんのかしら。今度は難しい顔してぶつぶつ言い始めたね。どんな夢見てるんだ…

プロローグ

SFものの登場です。今の小学生に落語を好きになってもらおうと思ったら,やはりこういう噺が一番? 『狸』『一眼国』などなど・・・。通の小学生が相手なら『田能久』でしょうか w 天狗の面(浜松市)

天狗裁き

第3回 『天狗裁き』

Green‐tea Break

若い男が暇つぶしのために老人の所へ遊びに行く。別に血縁者でもビジネス上の関係者でもありません。 大した起伏がないストーリーだからこそ,根底にあるこのユートピア的な落語世界を確認できる気がします。

本編

【Act Ⅰ】 隠居(以下,隠)「おや,八っつぁん。しばらくだなあ。まあお上がり」 八五郎(以下,八)「どうも,ご隠居さん。すっかりごぶさたしました」 隠「たまには遊びに来ておくれよ。何かい,今日は何か用があって来なすったのかい」 八「いいえ,…

プロローグ

前座噺の代表格ですね。 とは言っても,大真打と呼ばれる師匠連もよく手がけるstandard number(!)で 先代三遊亭金馬,古今亭志ん生,先代柳家小さん,立川談志などが有名です。 太田道灌の“山吹”伝説の碑

道灌

第2回 『道灌』

Green‐tea Break

この名前の長さは,親の子供に対する愛情をそのまま表していると思います。 寿限無の名の英訳は難しいですが,英語落語にしたら,海外の人にもわかりやすくて意外とウケるのでは?

本編

【Act Ⅰ】 亭主(以下,亭)「元気な子が生まれてよかったな。どうでえ,小せえくせに手の指も足の指も,ちゃんと五本ずつそろってやがらぁ。生意気に」 女房(以下,妻)「生意気じゃないよ。当たり前じゃないのさあ」 亭「あらッ。おい,おっかあ,動い…

プロローグ

『饅頭こわい』『時そば』『目黒のさんま』と並んで,ポピュラーな古典落語の四天王に入るでしょうね。 その中でも親子愛をテーマに持つこの噺は,まさに永遠の命を持つ寿 限り無い物語だと思います。 手島堵庵と子供達

寿限無

第1回 『寿限無』

プログラム(演目一覧)

1.寿限無 2.道灌 3.天狗裁き 4.泣き塩 5.お化け長屋 お仲入り 6.たらちね 7.子ほめ 8.長屋の花見 9.だくだく 10.御神酒徳利 お仲入り 11.たぬき 12.湯屋番 13.熊の皮 14.あくび指南 15.大工調べ お仲入り 16.小噺集① 17.廿四孝 18.金明竹 19.二階ぞめき 20.…

ごあいさつ

私は落語が好きな人間です。 勢いあまって,これから不思議な企画をやらせていただこうと思います。 まずは特に愛する噺(小噺集を含む)を109コ選びました(以下)。 これを自らの視点で解釈し,再構成して,高座の速記のような方法で発表してまいります。 …

序 伝統芸をマルキューでいこう!?