プロローグ

落語には,噺家自身も意味を知らないのに喋らざるを得ない言葉が一つあります。
「センギョクセンダンニイッテコレヲマナバザレバキンタラントホッス」
“お仲入りVol.1”と重なりますが,寄席で圓喬にもっと遅い時間に上がってもらいたい時,裏方をする前座さんはこの意味を訊いたりして,なんとか時間を繋いだという話があります。もっとも圓喬でさえ知らなかったそうです。

かんざし